吹き抜けは、一般に2階以上の建物で、床と上の階との間に大きな空間を設けるデザインのことを指します。
これによって開放的で明るい空間を演出することができます。
日本の住宅でも、近年の設計でよく取り入れられているスタイルの一つであり人気です。
しかし、「もったいない」と感じる側面も確かに存在します。
この記事では、吹き抜け空間のメリットをご紹介した上で、もったいないと感じる側面についてもご紹介したいと思います。
吹き抜けのメリット
- 開放感
吹き抜けがあることで、家全体が広く開放的に感じられ、心地よい生活空間を生み出します。
- 明るい空間
天井が高いため、自然光が室内全体に行き渡り、明るく爽やかな空間を演出します。
高い位置に窓を設けることができるため、自然光が部屋全体に差し込みやすく、家にいながら太陽の暖かさを感じられるでしょう。
- 通気性
上下の空気の流れが良くなるため、家全体の通気性が向上します。
上部と下部の窓を開けることで、自然な通風の流れが生まれ、室内の空気を新鮮に保てます。
高い位置には大きな窓を設置することができるため、自然光だけでなく自然な風も感じられるでしょう。
- 一体感
複数の階が視覚的につながっているため、家族間のコミュニケーションがとりやすくなります。
お子様が小さい間やペットがいる方は、家事をしながらでも様子を確認できたり、声掛けができる点は吹き抜けの良い点ですね。
- デザイン性
吹き抜けはモダンな印象を与えるため、高級感やスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
例えば、シャンデリアをつけたり天井部分の素材を変えるだけでも高級感やおしゃれな印象になるでしょう。
吹き抜けの「もったいない」とされる側面(デメリット)
- 熱のロス
吹き抜けのある家は、冬に暖房をつけると暖かい空気が上に行ってしまうため、エネルギーの効率が悪くなります。
夏には逆に、冷房の効きが悪くなる場合もあります。
このため、エネルギーコストが増加する可能性があります。
- 空間のロス
吹き抜けの分だけ実質的な使用空間が減少します。
つまり、吹き抜けの空間には部屋を設けることができません。
できるだけ部屋を多く作りたいという場合は、もったいないと感じる空間になってしまうでしょう。
- コスト
吹き抜けの設計や構造は、一般的な家に比べて、建築コストが高くなる場合があります。
また、高い天井や窓の清掃は大変な場合があり、また、電球の取り替えなども特別な道具や手間が必要になることがあります。
- プライバシーの問題
吹き抜けのある設計では、音が階を超えて伝わりやすく、プライバシーが確保しにくくなる場合もあります。
家族の間でも生活音に敏感な方や、友人が遊びに来ていると、どうしても話声が気になってしまう方もいるでしょう。
吹き抜けの存在により、上下の階が直接的に視覚的につながっているため、中にはプライバシーの問題と感じる場合があるでしょう。
以上のように、吹き抜けの空間には数多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
これらのメリットやデメリットを総合的に考慮し、自身のライフスタイルや価値観に合った家づくり計画を選択することが重要です。
例えば、熱のロスを抑えるために、吹き抜けの窓には高性能な断熱材を使用する、または夏場の冷房効率を上げるために遮熱カーテンを取り付けるなどの対策も考えられます。
以上、吹き抜け空間は、もったいない?についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。